Bowers & Wilkins
600 SERIES
B&W 606  希望小売価格 114,000円(税抜価格/ペア)
MB/マット・ブラック
MW/マット・ホワイト 

B&W 603   希望小売価格 140,000円(税込価格/1本)/280,000円(税込価格/ペア)
MB/マット・ブラック
MW/マット・ホワイト 

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2018.11.17
B&W606の音源サンプルです。
X-PM3 + B&W 606FAKiE.wav へのリンク
X-PM3 + B&W606 Jazz.wav へのリンク

  吉田苑では、久しぶりのB&W製品の本格採用です。
今回、展示として採用したのは、600シリーズの2ウェイ・ブックシェルの606と3ウェイ・トールボーイモデルの603です。
 
 まず外観ですが、今回の600シリーズは、マット・ブラックとマット・ホワイトの2色しかありません。
MDFのキャビネットにアクリルと思われるホワイトもしくはブラックのバッフルを取り付けてあります。
フロントバッフルを除くキャビネットの仕上げは、塩ビシート仕上げです。
近くでまじまじ見ると多少の安っぽさは感じますが、置いてしまうとさほど気にならない存在感があります。
その辺は、熟練メーカーのうまさでしょうか。
 
 今回、606の中を覗いてみました。
 ツィーターユニットは、デカップルド・ダブル・ドーム・ツィーターの改良型。
ウーファーは、銀色のコンティニュアム・コーン。上位機種の素材を下位モデルに投入している。
ネットワークは、大型の空芯コイルとコンデンサーが、各1個見えるだけで、かなりシンプルになっている。
ネットワーク基盤とスピーカー端子は直結さてていて、ロスの無い設計でネットワークと各ユニットの接続は金メッキされたファストンで接続されています。

ウーファーのベースはしっかりしたアルミダイキャストで、キャビネットへのウーファーの取り付けは、均一間隔で8本のネジでしっかり取り付けられています。フロントバッフの厚みも実測26mmと厚く、箱厚も15mmで、センターに補強梁が箱に入っています。外観にお金を掛けるよりも、ユニット等、中身の充実を狙った感じでしょうか。

 音質ですが、606は、このクラスの中でも、かなりはっきりした音のイメージです。
レスポンスが良く明瞭、低域も膨らまずタイトです。入力に対しての反応も良いので入力の違いはよく出ますが、よほど緩い物を使用しない限りは、全体的に緩む感じのスピーカーでは無いようです。モニター色が強くなったので、スピーカーに艶や色気を求めるとちょっと違うかもしれません。
NmodeのX-PM3を試聴で使用しましたが、抜群の切れ味で曖昧さはありません。
トールボーイの603の方は、更に低域に磨きがかかります。ペーパー・コーンのウーファー採用で、なぜ今頃ペーパーなのかと思いますが、聴いてみると人の耳との相性の良さが分かります。素直に聴ける低域で、往年のJBLやALTECにも通じる乾いた低域です。量感はそこまではありませんが、過不足無く、全体としてはフラットな傾向で馴染みの良い低域です。
 モニター的な要素の強いスピーカーなので、入力側で緩めてあげれば、ジャンルの幅は広がりますが、ストレートに出すと603も606も音楽的には、JAZZ、ロック、アコースティック系に向いているようです。
  
 当社のお勧めの同価格帯としては、606はDynaudio ExciteX14(在庫限り)と603と同価格帯にはDALI OPTICON6があります。この2つは、オールラウンドに使えるスピーカーですが、いずれも多少なりとも上品な鳴りの部分がありますが、B&Wの606、603は、上品さをかなぐり捨てて鳴らせる面白さもあるので、対象的なスピーカーとして選択肢として入れて面白いスピーカーです。久しぶりにキレキレの耳から血が出そうな音も楽しそうです。(注:決して爆音で聴く事ではありません。)